POSとは?健康経営2025の核心と福利厚生の効果を最大化するカギ

POSとは?健康経営2025の核心と福利厚生の効果を最大化するカギ

制度を増やしたのに“効かない”。
その分岐を決めるのが、従業員が「会社に支えられている」と感じる度合い
——POS(Perceived Organizational Support:知覚された組織的支援)です。
本稿は健康経営2025の潮流を踏まえ、POSの要点と今日から着手できる最初の3ステップをまとめます。


はじめに

制度や補助は整えたのに、利用率や定着率が伸びない。

従業員が「会社に支えられている」と実感(POS↑)すれば、同じ制度でも行動と成果が変わる。


本記事では、POSの基本と2025年の文脈、そして今日から始める3つの打ち手を解説します。


用語と背景:POSと健康経営の接点

POSの定義

POSとは、従業員が「会社は自分の貢献を評価し、健康や成長に配慮している」と感じている度合いを指します。
制度の有無よりも、従業員の感じ方が行動を左右します。


2025年トレンド:制度普及から“体験価値”勝負へ

健康経営の取り組み・認定は年々増加し、いまや“制度がある”こと自体は特別ではありません。
これからの勝負は、制度の存在ではなく支援をどう実感させるか(POS)です。


統計スナップショット(2025)

  • 健康経営優良法人2025:大規模3,400社/中小19,796社が認定(前年から増加)。
  • 日本の従業員エンゲージメント:6〜7%と依然低水準。
  • メンタルヘルス対策導入:事業所の約63%が取り組み、ストレスチェック実施約65%(従業員50人以上は約90%)。
  • POS研究(メタ分析):上司支援とPOSの相関は高く、運用の公正さが重要な予測因子。

※公的統計・学術サマリーに基づく要約。実装時は最新の原典をご確認ください。


よくある行き違い

  • 経営側:「福利厚生は十分用意している」
  • 従業員側:「会社の都合の制度で、自分事化できない」

このズレを埋めるのがPOSです。POSは上司のふるまい(承認・配慮)公正さ(運用の透明性)使いやすさ(導線設計)の設計で高まります。


まずやること:POSのベースライン測定と3つの打ち手

  1. ベースライン測定:ミニサーベイ(5〜8問)でPOS、活力、制度の使いにくさを測定。
  2. マネジャー行動:1on1で「今月の制度活用の壁」を訊き、時間・手続・費用など具体障害を一緒に外す。
  3. 導線の改善:申請3クリック化、社内FAQ、ペルソナ別おすすめ制度(子育て・介護・学習)を提示。

要点の一行まとめ:「測る → 上司が支える → 使いやすくする」の三点セットで、同じ制度でも成果が変わります。

まとめ

  • 制度の“量”より支援の実感(POS)が成果の分水嶺。
  • まずは測定・上司行動・導線改善の3ステップから。
  • 数値は変化率で追跡(四半期ごと)。

FAQ

Q. POSは満点でなくてよい?

A. 満点より変化率が重要です。四半期ごとの上昇ポイントを追いましょう。

Q. 福利厚生はどれから始めるべき?

A. 利用障害が小さく効果が理解しやすい「食・時間・相談」からが無難です。

Q. 測定は匿名で行うべき?

A. 原則匿名を推奨します。自由記述は個人特定に配慮してください。

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