【2025年義務化】熱中症対策に「暑さ手当て」を取り入れるには?


真夏の屋外・工場作業では、従業員の熱中症リスクが高まり、多くの中小企業経営者が悩まされています。
2025年6月1日より労働安全衛生法の規定が改正され、暑さに対する対策の明確化が義務化されました。
この記事では義務内容の整理から、暑さ手当てや現物支給での実践方法までを詳しく解説します。
熱中症対策の義務化とは(法的背景・罰則)
■ 義務化された具体的内容
- WBGT28℃以上または気温31℃以上の環境下で、1時間以上の作業/1日4時間超の作業が見込まれる場合の対策必須
- 通報体制・対応手順(離脱・冷却・搬送)の文書化と周知徹底
- 年1回以上の教育や訓練(暑熱順化含む)を実施
不履行の場合、懲役6か月または50万円以下の罰金などの罰則対象になることもあります。
暑さ手当て・現物支給で何が可能?実務のポイント
■ 暑さ手当ての制度設計
現金支給による「暑さ手当て」は、企業が独自に金額を決めて支払う手段です。
例えば30~50円/勤務時間など明示的に規程化することで、補償としての実効性も担保できます。
■ 現物支給の有効性と経費処理
- 冷感タオル・ネッククーラー・アイスベストなどのグッズは経費として処理可能。
- 補助金を活用し、費用負担を軽減できる制度も多数。
中小企業が活用できる補助金制度
- 業務改善助成金:最大600万円(補助率9/10)
- エイジフレンドリー補助金:WBGT測定器や空調服に対応(上限100万円)
- 省エネ補助金など他制度併用で導入費用カバーも可能
暑さ対策グッズ一覧(現場で配布・支給)
以下は、安全対策に有効なアイテムです。より多くのグッズを確認したい方は、こちらの熱中症対策商品一覧もご覧ください。
- ミドリ安全 スーパーアツボウグ 耐熱腕カバー:高い耐熱性で直射日光下での作業に最適。
- トラスコ中山 遮熱保護具 腕カバー:遮熱素材により長時間使用でも快適。
- 熱中対策用 インナーシャツ 長袖:通気性・速乾性に優れ、クールダウン効果あり。
- YSPU ハイブリッド保護具 腕カバー:汎用性が高い腕カバー、現場用途に◎。
導入〜運用フロー(実践ステップ)
- WBGT測定・高温状況把握
- 暑さ手当て規程の策定(現金・グッズ混在可)
- グッズ調達&配布
- 従業員への制度説明・教育実施
- 状況に応じて金額・内容の見直し
まとめ:従業員の命を守ると補助金で賢く備える
2025年6月の法改正を踏まえ、暑さ手当て&現物支給は中小企業でも十分に導入可能でかつ経費判断もクリアです。
また補助金を活用すれば初期費用の負担も軽減できます。
今夏からの制度整備を、「命を守る仕組み」として前向きに取り組みましょう。
次のステップ:制度の社内稟議申請、補助金申請の準備、グッズの試験購入などが効果的です。