なぜ個人が狙われる?サイバー攻撃の最新事情とリスク【2025年版】

なぜ個人が狙われる?サイバー攻撃の最新事情とリスク【2025年版】
「サイバー攻撃」は企業だけの問題ではありません。SNS、不正ログイン、スマホ番号の乗っ取り(SIMスワップ)―― 私たちの日常が直接のターゲットです。本記事では、個人が狙われる背景と代表的な手口、知っておくべき実態を コンパクトに整理します。

1. 個人が狙われる理由
かつて攻撃者は「大企業の顧客データ」を狙いました。現在は一人ひとりの メール・SNSアカウント、クレジットカード情報、携帯電話番号 そのものが収益源です。闇市場での売買や、二次被害(なりすまし・口座乗っ取り)につながるため、 個人は「数が多く・対策にムラがある」獲物として狙われやすくなっています。
2. 最近増えている攻撃
2-1. フィッシング(メール/SMS/QR)
宅配・金融・公共料金を装ったメッセージで偽サイトへ誘導し、認証情報を盗みます。 最近は文章の自然さや差出人偽装が高度化し、QRコードを使う手口も一般的です。
2-2. マルウェア(偽アプリ/添付ファイル)
正規アプリに見せかけたソフトや添付ファイルを通じて侵入し、キーチェーン・連絡先・SMSを窃取。 銀行アプリや暗号資産ウォレットの乗っ取りの起点になります。
2-3. SIMスワップ(電話番号の乗っ取り)
加害者が通信事業者に不正手続きを行い、被害者の電話番号を自分のSIMに付け替える手口です。 これによりSMSコードが攻撃者に届き、二段階認証を突破される危険が生じます。
3. 数字で見る被害の実態
被害は「件数」だけでなく「金額」も増えています。米連邦捜査局(FBI)の2024年インターネット犯罪レポートでは、 通報件数859,532件、被害総額166億ドル(前年比+33%)が記録されました。 平均損失は1件あたり約1.9万ドルにのぼります。
- フィッシング:金融・決済分野への攻撃比率が高止まり
- SIMスワップ:SMS依存の二要素認証が狙われる
- 高額化:暗号資産や投資詐欺と連動し被害額が膨らむ傾向
※数値は国際的な動向の把握を目的に引用。日本国内でも同様の手口が散見されます。
4. 事例でイメージする
具体例として、2024年には米国証券取引委員会(SEC)の公式Xアカウントが SIMスワップを起点に一時的に乗っ取られる事案がありました。個人の番号・アカウントが要となり、 影響は市場にまで波及しうることを示しています。
5. 今日から意識すべきこと(詳しい実践はDay 2で解説)
- 不審なリンクは開かず、公式アプリ・ブックマークからアクセス
- 公共Wi-Fiでの重要手続きは避ける
- 通信キャリアのアカウントにPIN/パスコードを設定(ショップ/サポートで確認可能)
- SMSだけの二段階認証は避け、認証アプリや物理キーを検討
📩 あなたの状況に合わせた具体的なアドバイスが欲しい方は、LINEで相談するから気軽にご相談ください。
まとめ・要約
- 個人アカウントと電話番号は、攻撃者にとって直接の収益源
- フィッシングとSIMスワップは、他の被害(口座・ウォレット乗っ取り)の入口
- 通報件数・被害額ともに増加傾向。SMSだけの認証はリスクが高い
- キャリアPIN設定と認証強化は今日からできる最優先対策
FAQ
SIMスワップは日本でも起きていますか?
はい。海外ほど多くはありませんが、本人確認フローの隙や情報流出を悪用した事例が確認されています。通信キャリアのアカウントにPINを設定し、SMS依存からの脱却を進めましょう。
フィッシングメールの見分け方は?
送信元ドメインとリンク先URLを必ず確認し、メッセージのリンクは踏まずに公式アプリ/ブックマークから。急がせる文面や添付ファイルにも注意。
スマホとPC、どちらを優先して守るべき?
まずはスマホです。SMSが奪われると広範に波及します。認証アプリや物理キーなど、より強い多要素認証を検討してください。