今日からできる個人のサイバーセキュリティ対策【実践チェックリスト付き】

今日からできる個人のサイバーセキュリティ対策

Day1では脅威の全体像を整理しました。Day2では、専門知識がなくても 「今日から」始められる実践手順に落とし込みます。 まずは小さな一歩を確実に積み重ねましょう。

1. 強力なパスワードと多要素認証

1-1. パスワード設計の原則

  • 長さは12文字以上(可能なら16文字以上)
  • 辞書語+数字の並びは避け、ランダム性を確保
  • 使い回し禁止(サイトごとに固有のパスワード)
実践例: パスワードマネージャーで「長さ16/英大小・数字・記号」を生成し、各サイトに保存。 覚えるのはマスターパスワード1つだけに。

1-2. 多要素認証(MFA)の使い分け

方式強み弱み推奨度
SMSコード導入が簡単SIMスワップ/盗聴リスク★☆☆(バックアップ用途)
認証アプリ(TOTP)オフライン可・高速端末紛失時の復旧手順が必要★★★(基本)
物理セキュリティキーフィッシング耐性が高い購入コスト・携帯の手間★★★★(重要サービスに)
プッシュ通知(アプリ)ワンタップで便利誤承認に注意★★☆(条件付き)

重要:SMSのみのMFAは避け、認証アプリ物理キーを優先しましょう。

2. SIMスワップ対策(通信キャリア設定)

SIMスワップは、携帯番号の乗っ取りによってSMSコードを奪われ、各種アカウントが突破される攻撃です。 事前のキャリア設定で大幅にリスクを下げられます。

  1. キャリアアカウントにPIN/パスコードを設定(窓口・Webで確認)
  2. 本人確認の追加認証(合言葉/暗証番号)を有効化
  3. 不要な電話番号公開やSIM関連の通知メール転送を見直し
  4. 突然の「回線不通」「SIM交換通知」時は即キャリアに連絡

3. 公共Wi-Fi利用時の注意点とVPN

  • 銀行・決済・重要なログインは避ける
  • どうしても必要な場合はVPNを使用
  • Wi-Fiの自動接続をオフにし、SSIDを必ず確認
  • HTTPS(鍵マーク)であることを確認
VPN選定の視点:運営主体の透明性、ログポリシー、国内外の接続先、速度、アプリの使いやすさ、サポート体制。

4. セキュリティ習慣を身につけるコツ

  • アップデートは即実行:OS・ブラウザ・アプリの自動更新をオン
  • 露出を減らす:SNSの公開範囲、プロフィールの電話番号/メールを最小化
  • ログイン履歴の定期点検:見知らぬ端末を削除し、パスワードを変更
  • バックアップ:写真・連絡先・2FAのリカバリーコードを安全に保管
  • 家族/同僚と共有:詐欺SMSの事例をスクショで共有し、被害の連鎖を防止

5. チェックリスト(今日から行動)

  • パスワードマネージャーを導入し、主要サイトのパスワードを16文字以上に更新
  • 主要サービスのMFAをSMS→認証アプリへ切り替え、重要アカウントは物理キーも追加
  • 通信キャリアに連絡してPIN/合言葉を設定、変更時通知を必ず受け取る
  • 公共Wi-FiではVPNを使用(自動接続オフ)
  • OS・ブラウザ・アプリを最新に更新、不要アプリはアンインストール
  • 主要アカウントのリカバリーコードを印刷or安全な保管庫に保存

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まとめ・要約

  • 最優先はパスワード管理+MFA強化(SMS依存からの脱却)
  • キャリア設定(PIN/合言葉/変更通知)でSIMスワップ耐性を上げる
  • 公共Wi-Fiは慎重に。必要時はVPNを使う
  • アップデート・バックアップ・家族共有の習慣化で継続的に強くなる

FAQ

認証アプリとSMS認証、両方使うべきですか?

はい。可能なら両方設定し、SMSはバックアップに留めましょう。主要サービスは認証アプリや物理キーを優先してください。

VPNは無料でも大丈夫?

無料VPNは運営主体やログ取り扱いが不透明な場合があります。信頼できる有料VPNを推奨します。

家族のスマホ対策は必要?

必要です。家族の端末から連絡先やメッセージが流出すると連鎖的な被害が発生します。基本対策を全員で共有しましょう。

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本記事は教育目的で一般的情報を提供します。個別の状況に応じた対策は専門家にご相談ください。