名古屋市の中小企業向け90日ロードマップ|南海トラフ地震の備え・BCP実装チェックリスト


名古屋市の中小企業向け90日ロードマップ|南海トラフ地震の備え・BCP実装チェックリスト
完璧主義ではなく前進主義で、3か月(12週間)で「動く備え」を仕上げます。
各週の成果物とKPIを示し、名古屋市・愛知県・国のハザード情報と連携します。
1) 90日ロードマップ(週次タスク)
Week1-2:棚卸と地図合わせ
- 人・設備・IT・調達を棚卸し、重要業務Top5を確定。
- RTO/RPOを暫定設定。
- 区別ハザードマップ/重ねるハザードマップで住所・避難先・リスクを照合。
Week3-4:止血の3点
- 棚固定・什器固定と通路確保。
- 感震ブレーカー導入、ガス遮断の確認。
- 備蓄の粒度(個包装・女性用品・アレルギー)と避難所登録。
Week5-6:データと在庫
- 3-2-1バックアップを運用に乗せ、復元テスト。
- 在庫二拠点化の要件定義、代替仕入先3社に打診。
Week7-8:訓練①とガバナンス
- 訓練①(10→30→120)。初期消火・避難・点呼を実地で。
- 保険・契約の見直し、現金・印鑑・契約書持出セット整備。
Week9-10:訓練②と代替拠点
- 訓練②(24→72)。生活維持と簡易オペの検証。
- 代替拠点の下見・相互利用覚書のドラフト。
Week11-12:臨時情報If-Thenと総仕上げ
- If-Then運用票を確定(停止→点検→再開)。
- 総合訓練を実施し、是正計画を翌四半期KPIに反映。
2) 事業継続チェックリスト(保存版)
- 人:ヘルメット・手袋・安全靴・ブランケット・常備薬・要配慮者台帳・家族連絡テンプレ・メンタルケア窓口。
- もの:固定・感震遮断・初期消火・個包装備蓄・簡易トイレ・ポータブル電源・照明・交換サイクル表。
- IT/データ:RTO/RPO、3-2-1、障害テスト、オフライン帳票、代替通信(無線/衛星)。
- 連絡:指揮系統、広報文テンプレ(顧客/金融/保険/自治体)、紙名簿。
- 調達:代替候補3社、代替SKU、輸送モード(陸/海)切替、在庫二拠点化。
- 法務/財務:印鑑・契約・保険の確認、雇用維持策(休業手当等)のシミュレーション。
3) 名古屋市・愛知県との連携ポイント
- 各区の津波・地震ハザードマップを会議体で定期更新(住所・拠点・避難場所を明文化)。
- 津波災害警戒区域・ゼロメートル地帯の有無を確認し、避難経路・物流ルートを見直し。
- 市の防災アプリ・県の公開資料をブックマーク化し、PDFはオフライン保存。
4) 次の一歩(申請・助成・協定)
- 事業継続力強化計画:軽量な様式で税制・金融支援の対象に。
- 助成の活用:感震ブレーカー・備蓄・BCP策定支援の枠を確認。
- 相互利用協定:近隣企業・商工会と避難/倉庫/設備の相互活用を覚書化。
まとめ
固定・遮断・備蓄・通信・代替の5本柱で止血し、四半期ごとに回して成熟度を上げます。
90日後には「地図と連動するBCP」「If-Then運用票」「訓練KPI」が揃い、実装された備えになります。
FAQ
- 投資の優先順位は?
- 固定・遮断・個包装備蓄 → データ・安否 → 発電・代替拠点の順です。
- 連携先はどう探す?
- 商工会・近隣企業と相互利用覚書を“シンプルに”始め、必要に応じて契約化します。
- 監査・証跡管理は?
- 訓練議事録・是正計画・KPI・配布先一覧を1フォルダに集約し、四半期更新を徹底します。