【マンション管理組合保存版】更新前にやるべきこと10項目と90日アクションプラン|マンション共有部分の火災保険|Day5

【保存版】更新前にやるべきこと10項目と90日アクションプラン

はじめに

シリーズの総仕上げとして、そのまま使えるチェックリスト90日ロードマップを提示します。
Day1〜4で整えた「診断→設計→運用」の考え方を、今日から動かせる形に落とし込みましょう。


最終チェックリスト(10項目)

  • 共有/専有の線引き表を更新した
  • 資産台帳(設備・更新年)を更新した
  • 過去5年の事故履歴を整理した
  • 簡易リスク診断を実施(第三者診断の可否を決定)
  • 条件表を作成し、3社以上に提示できる
  • 補償範囲・特約の要不要が説明できる
  • 免責金額小口事故運用ルールを決めた
  • メンテ計画(配管・防水・外装)を更新した
  • 更新タイミング(工事後の再見積)を設計した
  • 地震保険の方針を理事会で合意した

90日ロードマップ(実行手順)

0〜30日:準備

  • 台帳(設備・事故)を更新/不足データの収集
  • 共有/専有の線引き表を確定し、図面リンクを添付
  • 簡易リスク診断を実施/第三者診断の見積取得

31〜60日:診断と設計

  • 第三者診断を実施→優先順位と範囲を特定
  • 条件表を完成(補償・免責・特約・付保割合)
  • RFP送付→質疑は条件表へ追記し全社へ共有

61〜90日:見積と承認

  • 見積比較→再質疑→最終案を理事会/総会で承認
  • 契約更新→運用ルールと承認フローを周知
  • 工事実施後はエビデンス添付で再見積依頼

成果物の保管

  • 線引き表・条件表・事故台帳・診断レポートをクラウド共有
  • 議事録・承認文書はファイル名規則(YYYYMMDD_件名)で統一

合意形成TIPS(議事録テンプレ付き)

合意形成のコツ

  • 議題は総コストで比較(保険料+自費+予防メンテ)
  • 診断の写真・工事記録などエビデンスを添付
  • 反対意見は数値化して代替案と並列表

議事録テンプレ(コピペ用)

件名:第◯回 理事会議事録(共有部分火災保険 見直し)
日時:YYYY/MM/DD HH:MM〜HH:MM  場所:◯◯集会室
出席:理事長/副理事長/理事/監事/管理会社担当
議題:
1) 診断結果の共有(資料A)
2) 条件表(資料B)の確認(補償・免責・特約・付保割合)
3) 小口事故運用ルール(資料C)
4) 見積比較(資料D)と最終案の承認
決定事項:
- 免責:一般◯万円/漏水◯万円/水災◯万円
- 施設賠償限度額:◯億円  地震保険:方針◯◯
- RFP再質疑の期限:YYYY/MM/DD
アクション:
- 〇〇担当:資料Bの更新/全社へ共有(期限:YYYY/MM/DD)
- 〇〇担当:総会議案書の作成(期限:YYYY/MM/DD)
備考:
- 次回理事会はYYYY/MM/DD HH:MM〜

まとめ

診断起点で“建物の実態”に合わせた保険設計を。
見積比較は条件表の統一が必須。
免責と小口事故運用で料率悪化を予防し、メンテと更新タイミングで中長期の最適化を図りましょう。


FAQ(よくある質問)

Q1. どの診断から始める?
A. 事故履歴の多い部位(配管・防水・外装)から。費用対効果が高い傾向です。
Q2. 予算が厳しい場合の優先順位は?
A. 付保割合の調整免責引上げ再発事故の予防工事の組み合わせが現実的です。
Q3. 何年先を見て計画する?
A. 更新サイクルに合わせ3〜5年の中期を見据えてください。

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※本記事は一般情報です。最終判断は各社の約款・管理規約・物件状況をご確認ください。