Day2:通信費の正体:回線・プラン・端末・運用・リスクの5階層モデル

通信費の正体:回線・プラン・端末・運用・リスクの5階層モデル

はじめに

「安いプランに変える」で終わらない見直しには、費用発生の構造リスクの基本を押さえることが近道です。
本日は、意思決定の土台となる用語と考え方を整理します。


目次

  1. 通信費の5階層モデル
  2. セキュリティ費用の基本カテゴリ
  3. “混在”をほどく名義とポリシー

本文

通信費の5階層モデル

  1. 回線:固定(FTTH/ケーブル/無線固定)/モバイル(MNO/MVNO)。
  2. プラン:データ量、音声、固定IP、SLA、帯域保証。
  3. 端末・機器:スマホ、ルータ、UTM、Wi-Fi AP、スイッチ。
  4. 運用:MDM、監視、保守、設定変更、更新管理。
  5. リスク対応:EDR/AV、脆弱性管理、バックアップ、保険、教育。

セキュリティ費用の基本カテゴリ

  • 予防:端末暗号化、MDM、パッチ、メール対策、ゼロトラスト基盤。
  • 検知:EDR/監視、ログ収集、アラート運用。
  • 復旧:バックアップ(3-2-1原則)、BCP訓練、保険。
  • 人的対策:フィッシング訓練、ポリシー教育、権限設計。

統計インサイト(2024–2025最新)

  • クラウド利用:企業の約8割。
  • テレワーク:企業導入は約5割(令和5年)。雇用者ベースの制度導入20.9%(令和6年度)。
  • 基礎対策:OS更新73.0%、AV定義更新71.4%。
  • 組織面の弱さ:教育未実施63.6%、緊急時体制やルール整備は3~4割台。
  • 脅威動向:ランサム被害+37%、不正送金86.9億円/4,369件(2024年)。

“混在”をほどく名義とポリシー

  • 名義ルール:業務利用は法人名義へ(責任分界・証跡・会計の一貫性)。
  • BYOD方針:許容するならMDM必須/業務データ分離・遠隔ワイプに同意。
  • ネットワーク分離:来客Wi-Fi、私物端末、業務機器をSSID/VLANで分離。

5) まとめ

要約:費用は“構造”で管理、リスクは“機能”で配分。次回は実際の成功・失敗事例を通じて判断基準を具体化します。

FAQ

  1. 最小構成のセキュリティは? → MDM+ウイルス対策+多要素認証+自動バックアップ。
  2. 固定回線は早いほど良い? → 重要なのは安定性とSLA、冗長性。業務要件で決めます。
  3. MVNOは業務に不向き? → 要件次第。SLAやサポート体制を確認しましょう。

📩 あなたの状況に合わせた具体的なアドバイスが欲しい方は、LINEで相談するから気軽にご相談ください。