Day4:通信費×セキュリティの“3階建て最適化”実行ステップ

通信費×セキュリティの“3階建て最適化”実行ステップ

はじめに

ここまでの基礎と事例を踏まえ、実際の“設計図”に落とします。
ポイントは 契約(何を買うか)運用(どう使うか)リスク移転(保険等)を分けて設計することです。


目次

  1. 契約:見積比較のフレーム(要件→仕様→SLA)
  2. 運用:最小ルールと自動化(MDM/バックアップ/権限)
  3. リスク移転:保険の位置づけと免責
  4. 予算配分テンプレ

本文

契約

  • 要件表を先に作る(拠点数、同時接続、在宅比率、求める復旧時間)。
  • 仕様:回線種別、帯域保証、固定IP、電話要件(PBX/番号ポータビリティ)。
  • SLA/サポート:故障受付時間、現地駆け付け、代替機、保守範囲。

運用

  • MDM:端末登録→ポリシー配布→紛失時ワイプの訓練。
  • バックアップ:3-2-1+定期リストアテスト。
  • 権限:入社/退職チェックリスト、自動化(IDプロビジョニング)。

リスク移転

  • 事故想定(ランサム、通信断、誤送信)。
  • 保険:支払条件・対象範囲・共同不正の扱い・外部対応費用。
  • 契約のひも付け:保険要件を満たす技術・運用の証跡化。

予算配分テンプレ(例:年間合計を100とした比率設計)

カテゴリ配分目安メモ
回線・プラン40帯域保証や冗長性で変動
端末・機器20更新年次・台数で調整
セキュリティ(予防・検知・復旧)30MDM/EDR/バックアップ/訓練
保険ほか10免責とセットで検討

統計インサイト(投資・保険 2024–2025)

  • 投資状況投資していない/不明が約7割、投資していても100万円未満が約2割
  • 投資しない理由必要性を感じない44%、費用対効果が見えない+コスト高で45%超。
  • 中小企業白書2025ソフトウェア投資比率は大企業より低位、デジタル未着手企業が一定数。
  • サイバー保険加入意向28.7%(2024)加入率4.8%(2023)

まとめ

要約:買う前に要件、使う前にルール、万一に備えて移転。配分は“止めない”を最優先に。

FAQ

  1. 最安見積で良い? → SLA・サポート・冗長を含めた“総コスト”で比較します。
  2. 人が足りない → 外部保守やMSP活用。監視だけ外出しする選択も有効です。
  3. 訓練は年何回? → 規模により年1〜4回。最低でも年1回の復旧訓練を。

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