BCMとは何か?BCPを“使える計画”に変える超シンプルな考え方

BCMとは何か?BCPを“使える計画”に変える超シンプルな考え方
はじめに
BCPは「完成」がゴールではありません。
むしろ完成はスタートです。
BCPを作ったのに、気づけば棚にしまったまま。
これは、あなたが怠けているからではなく、BCPが「作る作業」に見えやすいから起きます。
そこで必要になるのが、BCM(事業継続マネジメント)です。
難しく聞こえますが、やることは「計画を回して、使える状態に保つ」だけ。今日の回で、経営者の言葉に翻訳していきます。
目次
- BCMを一言で言うと?
- 「月10分」で回るBCMの型
- ジギョケイをBCMに接続する方法
- 次回予告:小さな会社のリアル事例
本文
BCMを一言で言うと?
BCM=「止まらない会社を作る、日常の習慣」です。
BCPは「いざという時の計画」になりがちですが、実際に効かせるには、普段から整えておく必要があります。
たとえば、次のようなことです。
- 連絡先は最新か
- データは守れるか
- 代わりの手段はあるか
- いざという時に誰が判断するか
この「普段から整える・点検する・直す」まで含めて回すのがBCMです。
(言い換えると、BCPを“紙”から“動ける仕組み”に変える作業です。)
「月10分」で回るBCMの型(超シンプル版)
おすすめは、この4ステップだけです。
- 決める(年1回):止めたくない仕事を1つに絞る
- 備える(四半期に1回):連絡・データ・代替手段を整える
- 試す(半年に1回):机上で「もし今起きたら」を話す(10分)
- 直す(その場で):気づいた点を1つだけ直す
ポイントは、完璧をやめることです。
「全部直そう」とすると止まります。逆に、“1つだけ直す”なら回り続けます。
そして、この“回り続けること”こそが、BCMの強さです。
ジギョケイをBCMに接続する方法
ジギョケイ(事業継続力強化計画)は、中小企業が取り組みやすい形で「防災・減災の計画」を作り、認定を受ける制度です。
取り組みの入口として、とても良い選択肢です。
ただし、ジギョケイもBCPも、作った後に「回す」前提がないと、また棚にしまわれてしまいます。
そこで、作ったら次にこれだけをやってください。
- 計画書の「初動」「連絡」「備蓄」「データ」を、カレンダーに入れる
- 半年に1回、“読み合わせ10分”をやる(忙しければオンラインでもOK)
これで、ジギョケイやBCPは「作った書類」から「経営の安心」へ変わり始めます。
まとめ+要約
- BCMは「BCPを回して、使える状態に保つ」日常の習慣
- 月10分でも回せる:決める → 備える → 試す → 直す
- ジギョケイやBCPは、作ったら「見直し」を予定表に入れるのが最重要
- 完璧より「続く形」。直すのは毎回1つで十分
FAQ(3問)
Q1. うちは小さいからBCMは大げさでは?
A. 小さいほど「止まる=売上ゼロ」になりやすいので、むしろ軽くてもBCMが効きます。大きな仕組みは不要で、月10分からで十分です。
Q2. 訓練って本格的にやる必要ある?
A. 最初から本格的にやる必要はありません。まずは机上で10分、「今日起きたら何が止まる?」を話すだけで効果があります。
Q3. ISO22301って取るべき?
A. 「認証を取る/取らない」は別として、「見直して改善し続ける」という考え方は参考になります。まずは“自社に合うサイズ”で回すことを優先しましょう。
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