制度の話は、どうしても難しく見えます。ですが、今回の通知で見られているポイントは意外とシンプルです。本当にその法人の役員として働いているのか、そしてその仕事に対して自然な報酬を受けているのか。この2つが中心です。

逆に言えば、この2点を外してしまうと、「役員」という肩書きがあっても社保加入は認められない可能性があります。ここを曖昧にしたまま動くと、あとから「そんなはずではなかった」となりやすい部分です。

目次

  1. 判断基準の土台
  2. 報酬で見られるポイント
  3. 業務内容で見られるポイント
  4. 形式ではなく実態が重視される理由

判断基準の土台

通知では、法人役員の被保険者資格について、経営に対する参画を内容とする継続的な労務提供と、その対価としての継続的な報酬支払いを基準に総合判断するとしています。これが土台です。どちらか片方だけ整えても足りず、全体として自然かどうかが問われます。

報酬で見られるポイント

厚労省は、個人事業主等が法人に対して役員報酬を上回る額の会費等を払っている場合、原則として、業務の対価として経常的な支払いがあるとは認められないとしています。さらに、関連法人へ会費を払わせていても、それが役員になるための実質条件なら同じように見られる可能性があります。ここはかなり重要です。名目を変えても、実質で判断されるからです。

業務内容で見られるポイント

通知では、次のようなものは原則として、経営参加を内容とする継続的な労務とは認められないとしています。

  • 知識向上のためのアンケート回答や勉強会参加だけ
  • 単なる活動報告や情報共有だけ
  • 事業の紹介への協力やお願いにとどまるもの

反対に、指揮監督する職員がいるか、担当業務の決裁権があるか、役員間の取りまとめや代表者への報告をしているか、会議以外の業務や出勤頻度があるか、といった事情が判断材料になります。

形式ではなく実態が重視される理由

通知の背景には、制度上は役員という形を取りながら、実際には本来は国民健康保険・国民年金の適用を受けるべき人が、低い保険料で健康保険等の適用を受けている可能性がある、という問題意識があります。制度の公平性を守るためには、肩書きや登記だけではなく、実際の働き方まで見る必要があるということです。

まとめ+要約

今回の通知の判断基準は難しそうに見えますが、要するに、本当にその法人の役員として働いているか、その報酬が自然か、この2点に尽きます。アンケート回答だけ、勉強会参加だけ、会費の持ち出しが大きい、こうした形は特に注意が必要です。

FAQ

Q1. 会議に出て意見を言っていれば大丈夫ですか?

会議に出て求めに応じて意見を述べるだけでは足りない場合があります。経営参加の実態が必要です。

Q2. 報酬が少額でも実態があれば問題ありませんか?

一概には言えません。実態だけでなく、その報酬が業務対価として自然かどうかも見られます。特に報酬以上の会費負担は厳しく見られやすいです。

Q3. 関連法人に払っているお金も見られますか?

はい。関連法人への会費支払いでも、実質的に役員就任の条件になっているなら、同じように見られる可能性があります。

📩 あなたの状況に合わせた具体的なアドバイスが欲しい方は、LINEで相談するから気軽にご相談ください。